夫婦が住う集合住宅の住戸の改修計画である。
平面計画上は、高齢であることから将来車椅子でも最低限生活できる計画とした。具体的には通路幅の確保、引戸の採用等である。
また、リビング・ダイニング(LD)と和室の間仕切りを撤去し1室とし、LDを広く余裕を持って使う計画とした。同時に、LDの端を木格子で緩く仕切り、書斎スペースを設けた。
当該住戸は最上階であるため、断熱材の追加及び床暖房の設置により、快適な温熱環境で生活できる計画とした。
住み手の趣向から、前述の木格子や食器棚等、装飾を有した意匠を実施した。建築主の趣向を尊重した上で、現代性を付与するため、幾何学に基づいてシンプルな造形を心がけた計画となった。